サーキュラーエコノミー

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2020年12月23日 (水)
政策
解説

欧州委員会「新循環型経済行動計画」の概要④

 

2020年3月に欧州委員会が発表した「新循環型経済行動計画」の概要を4回にわたって紹介する。第4回目は「廃棄物の削減と価値の創出」「分野横断的アクション」の概要を掲載する。

 

廃棄物の削減と価値の創出

効率的に機能するEUの二次原料市場の創出

二次原料は、安全性の観点にとどまらず、性能、入手可能性、価格等の側面において一次原料との競合で多くの課題に直面している。この行動計画において、とりわけ製品中のリサイクル材含有率の要件の導入は、二次原料の需要と供給の不均衡を解消し、EU域内におけるリサイクルセクターの円滑な拡充を実現する。適正に機能する二次原料市場を構築するために、欧州委員会はさらに以下を検討する:

 

・特定の廃棄物処理フローに関して、EUの廃棄物の終了基準(end-of-waste criteria)をさらに発展させるために、範囲を評価する。EU加盟各国の廃棄物の状況および副産物の改定基準の適用状況を監視し、各国の廃棄物および副産物基準のハーモナイゼーションに向けた協力に対して、国境を超えたイニシアチブを支援する。

・国、欧州、国際レベルにおいて、既存の標準化作業の継続して行われている評価に基づき、標準化の役割を強化する。

・製品中の高懸念物質の使用に関して、許認可の対象になる場合は適時使用を制限し、国境における管理についても継続的に改善する。

・主要二次原料の市場観測体制構築の実現性を評価する。

 

分野横断的アクション

気候中立性の前提条件としてのサーキュラリティ

気候中立性達成のためには、サーキュラリティと温室効果ガス排出削減の相乗効果のさらなる推進を図る必要がある。欧州委員会は以下を検討する:

 

・サーキュラリティの気候変動緩和および適応への影響を、体系的に測定する方法を分析する。

・EU及び各国レベルにおいて、サーキュラーエコノミーが温室効果ガス排出削減に及ぼす効果を把握するモデリングツールを改善する。

・今後の”National Energy and Climate Plans”の改訂、および、必要に応じて他の気候関連政策において、サーキュラリティの役割強化を促進する。

 

気候中立性を実現するには、温室効果ガスの排出削減に続いて、大気中から炭素を除去すること、放出させることなく経済に利用すること、長期間貯蔵することが必至である。炭素除去には、生態系の回復、森林保護、植林、持続可能な森林管理、カーボン・ファーミングによる炭素隔離等自然に基づいたものと、木材建築内における長期保存、建材の鉱物化など製品中の炭素のリユースおよび貯蔵等サーキュラリティの向上に基づいたものがある。

 

炭素除去および炭素のサーキュラリティ向上を促進するために、生物多様性を充分に尊重しつつ、確実な炭素除去の監視および検証の実施に向けて、堅固で透明性の高い炭素会計に基づき、炭素除去の認証の規制的枠組みの構築を検討する。

 

【参考資料】

COMMUNICATION FROM THE COMMISSION TO THE EUROPEAN PARLIAMENT, THE COUNCIL, THE EUROPEAN ECONOMIC AND SOCIAL COMMITTEE AND THE COMMITTEE OF THE REGIONS A new Circular Economy Action Plan For a cleaner and more competitive Europe

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