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2020年10月16日(金) サーキュラーエコノミー

独BASF 廃タイヤ由来の熱分解油を原料として調達

 ドイツの大手化学メーカーBASFは、廃タイヤの熱分解油をNew Energyから年間最大4000t購入する契約を締結した。

 New Energyはタイヤの熱分解技術の開発を目的に設立され、およそ10年間をかけて環境への二次汚染のない独自の技術を開発し、ハンガリーのブダペストに工業規模のプラントを持つ。化石資源の需要の抑制に貢献し、廃タイヤのサーキュラーエコノミーをリードする企業だ。

 

 この契約は、廃プラスチックを産業規模でケミカルリサイクル*1し原料として再生するBASFの「ChemCyclingプロジェクト*」の一環として締結された。マテリアルリサイクル*1では質の確保が難しい混合廃プラスチック、汚れのあるプラスチック、多層パッケージ等、埋め立てまたは焼却されるプラスチックごみを化学技術で高付加価値化する取り組みである。New Energyとのパートナーシップによりその対象を廃タイヤにも広げ、廃タイヤのリサイクル率の向上や新たな価値循環を生み出す機会を見出す。
 また同時に、New Energyの熱分解技術を他のプラスチック廃棄物のリサイクルに適応させる実行可能性調査を行う契約も締結した。

 BASFが調達する廃プラスチックや廃タイヤの熱分解油はドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンにある統合生産拠点に投入され、マスバランス方式に基づき一定量が化石資源由来の原料の代わりに割り当てられる。こうして作られた原料は「Ccycled」ブランドとして展開され、化石資源から作られたものと同じ特性を持つため、高い品質や性能が求められる自動車部品や食品用包装材にも使われる*3


*1 廃棄物のリサイクル手法
・マテリアルリサイクル:製品原料として再生利用すること
・ケミカルリサイクル:熱や化学反応で分解し化学原料として再生利用すること
・サーマルリサイクル:焼却時の熱エネルギーを有効利用すること

*2 New Energy以外とのパートナーシップとして、Quantafuelから廃プラスチックの熱分解油を調達、Pyrumから廃タイヤの熱分解油を購入および生産能力拡大への出資がある。

*3 自動車メーカーJaguar Land Roverがポリアミド樹脂「Ultramid®B3WG6 Ccycled Black」から同社初の電動SUV向け部品(フロントエンドキャリア)の試作品を開発、保護包装材メーカーStoropackが鮮魚の輸送用箱等に発泡スチロール「Styropor® P Ccycled」を採用等の実績がある。

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