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欧州で2021年から導入が議論されているプラスチックパッケージ税の状況

記:この税は、正確には「TAX(税)」ではなく、「Levy(課徴金)」と定義されている。

本稿では、「税」として記載を統一する。

EU政府は、2020年7月21日、同理事会(European Council)において、2021年1月1日から、EUでリサイクルできないプラスチック包装廃棄物に対して、1Kgにつき0.80ユーロの新しい税を導入する事に同意した。
元々、この税は、ブレグジット(Brexit)により英国がEUから抜ける事で不足する財源を補完する為に、2018年頃から一部で話題に上がっていた。

上記のEU理事会で、EU政府は、COVID-19のパンデミックによる様々な課題に対処するために、最大7500億ユーロの復興予算(債)を発表した。

プラスチックパッケージ税(Levy)は、この債権を将来にわたり返済する為の財源の一部に充てる為、EU予算に直接投入されるように設定される予定である。また、過度な逆累進性を避けるよう設計される事が明記されている。

次のステップとして、税に関する詳細を、特定の法律案として策定し、欧州議会およびEU理事会で承認する必要がある。詳細の多くは、今のところ、まだ決まってはいない。
 Special European Council, 17-21 July 2020(European Councilホームページ)

EUでは、大手プラスチックボトルメーカーが、2030年までに少なくとも50%のリサイクル材料の利用を目標としている。
さらに、製品ライフサイクルのエネルギー使用量、CO2排出量、重量が高いため、プラスチックよりも環境への影響が少ないバイオベースや非プラスチック代替品などの他の材料にシフトを検討している。

欧州では、プラスチックとそのリサイクルについて野心的かつ急速に動いており、逐次状況をお伝えする予定でいる。