本稿では、現在英国において導入を予定している、プラスチック包装税についてお伝えする。
税導入の経緯
英国政府は、2017年の予算において、使い捨てプラスチック廃棄物に取り組むための税または課金に関する意見を募集し、162,000の回答を得た。
その後2018年の予算で、再生プラスチック含有量が30%未満のプラスチック包装に対する将来の新税導入が発表された。
2019年2月、税の制度設計に対する意見を求め協議を開始した。その回答の概要が2019年7月に一般に公開された。
2020年3月11日、政策文書(Policy paper)として、税制の修正提案が発行された。
税の概要
現行税は無く、新規の税となる。
英国政府は、今後の予算作成と並行して、税の制度設計とその実施要領について協議を行う。
課税対象
英国内で製造または英国内に輸入されたプラスチック包装のうち、再生プラスチック含有量が30%未満のもの。
輸入品は、包装資材単体及び商製品を包装した状態の両方が課税対象となる。
非課税対象
再生プラスチック含有量が30%以上のプラスチック包装品、及び、包装の主要材が重量比でプラスチック以外となるもの。
2020年3月11日の政策文書(Policy paper)の修正提案の詳細
施行日 2022年4月(予定)
プラスチック包装税の税金を、税制のIT化に利用できるようにする。これは、2020年の財政法案の中で発表。
2020年中に同税制法案の協議を行う。現在予定されている税の主な特徴は以下のとおり:
- 再生プラスチック含有量30%未満の包装への課金は1トンあたり200ポンド
- 課税対象製品の種類と再生比率の明確な定義
- 小規模生産者及び小規模輸入者への免除措置
- 納税対象者と、対象者の税務当局への登録
- 税金の納付、還付、及び徴収方法
詳細は、以下の英国政府のリンクにて確認できる。
Policy paper – Plastic packaging tax
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