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Science Based Target(SBT, 科学的目標)の設定の必要性とその枠組み

科学的目標とは、科学的知見(産業革命前からの気温上昇幅を2℃上昇未満に抑える)に整合した排出削減目標のことで、Science Based Target Initiative※1が推進しています。2016年8月末日時点で176社が実施を表明しており、科学的目標の設定を開始する企業が増えつつあります。その背景は、気候変動問題は今後、企業経営にも影響する本当のグローバルリスクになるという認識がグローバル企業の経営層に広がりつつあること、炭素排出が制約される中で、今後、ビジネスを大きく転換していく必要性を感じている企業が増えていること、及びCDP等の企業評価制度において、科学的目標の設定が評価項目に組み込まれてきていること等が挙げられます。

科学的目標の設定プロセスと認定基準は下記の通りです(詳細は、Science based Targets Initiativeのウエブサイト参照:http://sciencebasedtargets.org/)。

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【Science Based Target Initiativeが示す認定基準】
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<更に期待されること(推奨事項)>
・長期目標(例:2050年)の設定
・総量目標及び原単位目標の両方を設定

1: WWF(世界自然保護基金)CDP、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)による共同イニシアチブ
2: GHGプロトコル・・・米国のシンクタンクWRI(World Resource Institute)と、企業の世界的ネットワークWBCSD(World Business Council for Sustainable Development)による、企業の GHG排出量算定及び報告についての標準化ガイドライン


科学的目標の設定手法は7つあります。この7手法の中から、各社の業種、事業計画、及びデータ収集状況等に応じた手法を選択することとなります。今後、本カーボンアドバイザーにて、設定手法や事例の解説をしていきます。