Veolia社は5日、Engie社の保有するSuez社の株式29.9%を34億ユーロ(1株18ユーロ)で取得する提案が承認されたと発表した。当初の提示額29億ユーロ(1株15.5ユーロ)を9月末に引き上げた。
Engie社の主要株主であるフランス政府は、両社間に友好的な合意がないとしてVeolia社への株式売却に反対票を投じた。しかしEngie社は、Veolia社が行ったコミットメントの中でも、特にSuez社の残りの株式については同社の承認なく入札を行わない、つまり敵対的買収はしないことに留意して株式売却を決定した。
Suez社はこの買収に対してあらゆる防衛策を講じ、その1つとして投資会社Ardian社に対抗買収を求めた。Engie社は少なくともVeolia社の提示額と同等でない限り他の売却先の検討は行わないとしていたが、敵対的な交渉を良しとしないArdian社は株式取得に関心を示すことに留まり、結局実現しなかった。
Suez社はVeolia社のアプローチを依然として敵対的とみなし、従業員、顧客、利害関係者の利益を保護するため、引き続きあらゆる手段を講じて完全買収を回避すると表明している。Veolia社は巨大企業の誕生に向けてSuez社と協議を進める意向だ。