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プラスチック新法における排出事業者の取り組みポイント【3】再資源化事業計画

4月1日から施行されたプラスチック資源循環促進法は、①設計・製造、②販売・提供、③排出・回収・リサイクルの各ライフサイクルにおいて、プラスチックの資源循環を促進するための措置事項が定められている。今回は、③排出・回収・リサイクルのうち、排出事業者における再資源化事業計画について解説する。

排出事業者における再資源化事業計画の概要

本事業は、排出事業者などの申請者が作成した再資源化事業計画が認定された場合、廃棄物処理法に基づく業の許可がなくとも、プラスチック産業廃棄物の再資源化を行うことができる仕組みである。認定の期限はないため、廃止や変更手続きは自己申告となる。

事業スキーム
申請者の種類によって一号認定と二号認定の2パターンが存在するが、いずれも廃棄物処理法の特例範囲など、大枠は共通となる。


<一号認定:申請者が排出事業者の場合>

排出事業者(一号認定)の事業スキーム

<二号認定:申請者が複数の排出事業者から委託を受けた再資源化事業者の場合>

排出事業者(二号認定)の事業スキーム

二号認定では、複数の排出事業者から委託を受けていることが重要であり、1つの排出元からの委託のみでは不十分である。また、申請者は収集運搬業者ではなく、再資源化処理を行う事業者が主体となる。

出所:環境省ウェブサイト(画像は資料( プラスチックに係る資源循環の 促進等に関する法律について)P27より)

「再資源化事業計画認定申請の手引き」におけるポイント

認定のメリット
計画が認定された場合、以下2点のメリットがある。


①廃棄物処理法における収集運搬及び中間処理業の業許可不要:これまで複数の自治体にまたがって再資源化事業を行う場合、自治体ごとに取得していた業許可が不要となる。
②債務保証または助成金交付:再資源化施設や研究開発において、公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団による債務保証および助成金交付が受けられる(産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備に関する法律第16条第1項)。
 ・債務保証:認定再資源化事業者が、本計画に従って行う産廃処理施設の整備において、事業に必要な資金の借入に係る債務が保証される。
 ・助成金交付:認定再資源化事業者が、本計画に従って行う産廃処理に関する新規技術開発において、必要な資金に充てる助成金が交付される。

②では特に、認定再資源化事業者が受ける恩恵が大きいため、計画申請する動機は再資源化事業者の方が強くなると考えられる。

対象
【再資源化の方法】
マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルといった手法に限定され、熱回収を主目的とした再資源化は認定の対象とならない。

【プラスチック品目】
対象品目は排出事業者による排出の抑制・再資源化等と同様、「プラスチック使用製品産業廃棄物等」であり、要するに有価物以外の産業廃棄物が対象となる。
また、プラスチック産業廃棄物の中でも、下記の対象物に該当するものは除外される。
・特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)第2条、施行令第1条
・使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)第2条、施行令第1条

活動の流れ
本事業による、申請から報告までの流れは以下のとおりである。
①事前相談:経産省または環境省の担当窓口へ相談
②申請:申請書類一式の提出(計画:本体/別紙1~9、添付書類:A~N)
③審査:標準処理期間は3ヶ月
④認定:一度認定されると、認定の有効期限はない
⑤報告:報告書を毎年提出

認定の基準
①基本方針の適合性
②再資源化事業に関する知識・技能および経理的要件
③収集運搬および処分施設の適合性
④申請者および委託者の適格性

認定後の活動
運用上、認定後も注意が必要な項目は下記のとおりである。
①廃棄物処理法の遵守:認定を受けた場合、業許可は不要となるが、それ以外の例えばマニフェストや設備設置許可などは必要である。
②報告書提出:前年度の実施状況の報告書を、毎年6月30日までに主務大臣に提出する。
③収集運搬時:本認定の運搬車両であることを外から見えるように表示する。
④監査など:②報告のほか、実施状況の適格性確認のため立入検査が行われることもあり、その際に指導や助言を受ける。しかし、報告拒否・虚偽報告・立入拒否といった違反行為をした場合、罰則が適用される。

どのようなケースで利用するとよいか

様々な利用機会があると考えられるが、本事業認定のメリット、申請主体、および申請書類準備の担当企業を総合すると、以下のケースにおける利用が想定される。


1.再資源化事業者が、高度資源循環における処理困難品などを処理するため、追加設備投入や研究開発が必要な場合
2.排出事業者から排出される品物が単種かつ一定規模を満たすが、高度資源循環においては処理困難であったため、再資源化事業者へ追加設備投入や研究開発が必要な場合

このうち、設備投資におけるメリットは債務保証のみであるため、必ずしも負担軽減に大きな恩恵があるわけではないが、処理困難品に着手し差別化を図りたい中小の再資源化事業者にとっては、多少のメリットがあると考えられる。

【参考資料】
「『プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律』の普及啓発ページ」環境省

プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律に係る 排出事業者等による再資源化事業計画認定申請の手引き

関連記事はこちら:

プラスチック新法における排出事業者の取り組みポイント【1】排出量算出・再資源化・公表

プラスチック新法における排出事業者の取り組みポイント【2】排出事業者の実務

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