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株式会社ブライトイノベーション(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中作 憲展、以下「当社」)、株式会社エンビプロ・ホールディングス(本社:静岡県富士宮市、代表取締役社長:佐野 富和、以下「エンビプロ」)および東京大学大学院工学系研究科村上進亮研究室(所在地:東京都文京区、以下「東京大学村上研究室」)は、リサイクル処理工程に係る温室効果ガス(以下「GHG」)排出量を算定するとともに、再生可能エネルギー(以下「再エネ」)活用による当該GHG排出量の削減効果を定量的に評価(見える化)する共同研究を開始しました。
1.背景
パリ協定の合意を主な契機として、気候関連財務情報開示(TCFD)や脱炭素に向けた目標の設定(SBT、RE100)などのイニシアティブへの参加企業が増加するなど、国内外で脱炭素経営に取り組む動きが進展しています。
企業が、自らのGHG排出量を把握し、削減に取り組むことは脱炭素経営の根幹となっています。企業自ら定が使用する燃料や電気等に由来する排出量(Scope1、Scope2排出量)だけでなく、企業の活動に関連する他社の排出についても間接的な排出量(以下「Scope3排出量」)として算定し、サプライチェーン全体の排出量を把握することが求められるようになってきています。
2.課題
Scope3排出量の算定方法は、取引先から入手した1次データ(GHG排出量等の実際のデータ)を使用する方法と2次データ(環境省等が提供している排出原単位)を使用する方法の2つに大別されます。前者の方法は、算定の精度が高く、取引先を含めた排出量の削減努力が数値に反映されやすいことが特徴です。
このような背景のもと、各企業が自社の製品・サービスに関するGHG排出量を把握し、取引先にデータを提供する必要性が高まってきています。
3.共同研究の主な目的
エンビプロの各リサイクル処理工程で排出されるGHG排出量を測定し、取引先に提供可能な1次データの把握を目指してまいります。また、エンビプロにおける、現在のRE100工場(使用電力が100%再エネ由来である工場)で行われているリサイクル処理と従来の化石燃料由来の電気を使用したリサイクル処理を比較した場合のGHG排出量の差を定量的に評価します。
以上の取り組みを通じて、再エネ利用によるGHG排出量の削減効果を見える化し、エンビプロを含めた社会全体の再エネ利用および脱炭素化に寄与していくことを主な研究目的としています。
東京大学との共同研究契約を締結し、当該分野の専門的知見を有する同大学工学系研究科村上進亮教授と共同で当該研究に取り組んでまいります。この共同研究を通して、東京大学村上研究室は、不足しがちな資源循環にかかるGHG排出量の基礎データを蓄積し、循環経済への移行と脱炭素化の間の関係を明らかにする研究を進めることを目的としています。
また、サプライチェーン排出量(Scope1、2、3)の算定支援を含む環境経営コンサルティングを手掛けている当社が研究に参画します。
4.エンビプロ グループの脱炭素に向けた取り組み
エンビプロの中核事業である資源循環事業においては、地上資源(廃棄物)を回収し、破砕・選別等の処理を行うことで再生原材料を生産しています。2018年よりRE100に加盟し、2022年6月期においては事業活動で消費する電力のうち97%が再エネ電力です。資源循環事業を担う工場は、RE100工場となっており、低炭素プロセスによる再生原材料の生産を実現しています。