コンサルティングサービスを受けるまでの経緯
支援前に抱えていた課題
私たちは 米国に本社を置く外資系企業で、日本では2000年より事業を展開していますが、最初から環境専門部門があったわけではありません。2019年に環境の部門を創設した当時は、社内の知見や人的、財政的リソースも潤沢とは言えませんでした。しかし、気候変動をはじめとする環境課題に急いでスケール感を持って取り組むため、多様なステークホルダーの皆様と共に“いかにスピード感とスケール感をもって推進できるか”を考えていました。
また、同年2019年にグローバルで脱炭素ソリューション製品 Agentforce Net Zero(※)を提供することになりました。「日本の企業の皆様のお役に立てる機能を備えているか」「そのままでは難しい場合、どのような追加の工夫が必要なのか」といったFit and Gapを分析する必要がありました。テクノロジーの知見のある有志を募り、環境領域の知見を積みながらその分析を進めるにあたり、外部の専門家の方に伴走していただきながら取り組んでいきたいという考えもありました。
※Salesforceの基盤上にAIエージェントを核として構築された、エンド・ツー・エンドの統合的なSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)リューションです。
当社を知ったきっかけ
2019年に環境の部門を立ち上げ、重点領域の一つとして“日本の気候政策に対して建設的にアドボカシー活動をしていく”というものがあり、JCLP(日本気候リーダーズ・パートナーシップ)に入会しました。JCLPにはブライトイノベーションさんの親会社であるエンビプロ・ホールディングスさんも入会していたので、ご一緒する機会もあったことが接点としては一番初めですね。
製品に関する課題の続きとなりますが、一緒に伴走いただけるパートナーを複数の方にご相談していました。JCLPの事務局長にも「炭素会計(カーボンアカウンティング)に非常に明るく、初期段階から相談に乗ってくださる方はいらっしゃいませんか」と相談したところ、ブライトイノベーションさんを紹介いただいたことがきっかけです。
支援先を決定した理由
JCLPの事務局長が勧めてくださったことや、JCLPの仲間同士であったこと、そして一度カジュアルに面談した際に参考になる情報を沢山いただけまして、本当に頼もしくて是非ご支援いただきたいと思ったのが入口です。
その後も現在に至るまで、長くお付き合いが続いている理由を社内のメンバーとも話していたのですが、非常に“人と人”として同じ目線で気軽に相談ができて、必要に応じてタイムリーにコミュニケーションができています。急ぎで教えて欲しい時に出来る限りのスピード感で対応してもらえるところも、“顧客とベンダー”というよりは本当に“パートナーでありがたい関係”と思っています。
はい。当社のサステナビリティの取り組みの話になりますが、サプライヤーの皆様にも私たちと同じように、1.5℃目標を掲げて環境の取り組みを進めていただきたいと考えています。科学的根拠に基づいた目標設定なども一緒に行うことを目的として、『Sustainability Exhibit』というサプライヤーエンゲージメントを実施しています。その『Sustainability Exhibit』に、ブライトイノベーションさんがいち早く賛同し、締結してくださいました。ちょうどサプライヤーエンゲージメントを始めてすぐに対応してくださって、同じ思いを共有するサプライヤーの皆様との関係を広げていきたいと考えている中で、このような信頼関係を築けていることは、私たちにとって非常に嬉しいことだと感じています。

コンサルティングサービスを受けた感想
当社が支援した内容
前述の脱炭素のソリューション製品を日本に出していくための、カーボンアカウンティングの支援からお付き合いが始まりました。おかげ様でその製品も結果として無事に日本のマーケットでも提供開始することができました。私たちの製品というのは年に3回バージョンアップを行い、お客様の声を取り入れながら、実装していきます。お客様の声に真摯に耳を傾け、お客様が必要とする機能を備えていきます。直近ではAIによる会話形式でのデータ収集や開示文書作成機能を提供しました。ブライトイノベーションさんからそれらの妥当性や、フィードバックをいただくことで、日本のお客様にとっても使い勝手のいい本当に役に立つソリューションを作るというところで、パートナーになっていただいています。
他にもSalesforceのESGレポートである「ステークホルダー・インパクト・レポート」の翻訳レビュー、政策関連を含むリサーチやマテリアリティ分析など、幅広く、ご相談・ご依頼させていただいています。例えばマテリアティ分析では、Salesforceとしてのグローバルなサスナビリティ戦略に基づき、日本法人として、日本社会の課題やニーズを考慮した戦略を立案するサポートをしていただきました。ブライトイノベーションさんには幅広い情報のリサーチを依頼し、その結果をふまえて優先順位づけの議論していただけて、大変参考になりました。
サステナビリティを取り巻く環境の変化は非常に早いと感じています。そのような中で、私たちセールスフォース・ジャパンはソートリーダー(Thought Leader)として、例えばお客様やビジネスパートナーに「一緒に取り組んでいきましょう」「脱炭素の方向に行きましょう」といった働きかけを、これまで以上に進めていきたいと思っています。それを実現するためにはまず、自分たちのことだけではなく、多様な業種・業態の企業様のニーズをしっかりと理解することが重要だと考えており、ブライトイノベーションさんにさまざまなご支援をいただいています。
セールスフォース・ジャパン様社内外の変化
ビジネスにおけるサステナビリティの重要性は高まってきていて、ここ数年で多くのエンタープライズ企業が環境・サステナビリティ経営を事業戦略の中心で実践されています。私たちはテクノロジー企業として、お客様の課題を深く理解し、信頼されるパートナーになることは極めて重要ですので、経営陣と社員のサステナビリティの意識・知識向上を目的としてブライトイノベーションさんに勉強会も開催していただいたことがあります。そのおかげもあり、社員一人ひとりの意識や感度は着実に高まっていて、底上げができつつあると感じています。この教育や啓発の取り組みは今後も継続していく必要があるため、引き続き力を貸していただけるとうれしいです。
また、当社の脱炭素ソリューション製品に関しても、いつも貴重なレビューやアドバイスをいただき感謝しています。日本市場向けのローカライズはアドバイスのおかげで以前よりも工数が減り、日本の皆様により迅速かつ使いやすい形で製品を届けられるようになってきていると実感しています。
当社の支援対応
私たちにとって、ブライトイノベーションさんは単なるビジネスパートナーを超えた「同志」のような存在です。“将来の世代に健全な地球を残していく“という社会的ミッションを共有する存在だからこそ、対等かつフランクに相談できる関係性を、大変ありがたく感じています。当初はコンサルタントの方へ相談することに少し心理的ハードルを感じていましたが、実際には全くそんなことはありませんでした。私たちも日々全力で事業に向き合っていますが、ブライトイノベーションの皆様が真摯に、一生懸命に私たちの相談に応じ、情報を提供してくださることに感謝しています。

セールスフォース・ジャパン様の今後の取り組み目標
Salesforce本社のCEOやセールスフォース・ジャパンの代表は、「ビジネスは社会を変えるための最良のプラットフォームである」とよく語っています。私たちはそれを体現していきたいと考えています。この考え方こそが、環境や社会の課題解決の何よりの力になると思っています。
その意思決定の指針となるのが、当社の5つのコアバリュー(信頼、カスタマーサクセス、イノベーション、平等、サステナビリティ)です。コアバリューの5つ目に「サステナビリティ」が加わったことで、その重要性は一段と増し、全社員が日々のビジネスの中でいかにそれを実現するかという、より高いレベルのテーマとして位置付けられています。
Salesforceは、企業の皆様が人とAIエージェントの協働により組織を変革し、新しい未来をつくりだしていくことをテクノロジーの力でご支援しています。このようなAIイノベーションの急速な広がりが社会を大きく変革している一方で、重大な課題も存在します。私たちは、エネルギー消費や天然資源の利用の増加といった環境への影響にもしっかり目を向けて行動する必要があります。サステナビリティをコアバリューに掲げている私たちは、例えばAIの開発、展開、利用などあらゆる段階において環境への配慮を徹底していくことが重要であると考えています。信頼でき、かつ持続可能なAIを提供することは、単なる優先事項ではなく「使命」です。
私たちがネットゼロでネイチャーポジティブな未来の実現を目指して行っている取り組みの、うまくいったところも、必ずしもそうではないところも、包み隠さずにレポートやガイドを公開したり、対話しています。サステナビリティに取り組む企業の皆様にとって少しでも参考になり、アクションの後押しになればと思っています。
また、テクノロジー企業のサステナビリティ部門としては、企業でサステナビリティに関わる皆様の業務そのものを変えていきたいという想いもあります。さまざまな業種・業態の企業のサステナビリティ部門の方とお話しする中で、年間を通じて情報開示対応に追われ、業務を回すだけで手一杯になっているというお声も聞きます。日々の業務にAIエージェントをはじめとする最新テクノロジーを最大限活用することができれば、これまで情報開示業務に使っていた時間を「さらなる排出量削減の戦略の立案」や「よりよいステークホルダーエンゲージメントの実現」といった、具体的アクションの実行に時間とエネルギーを注げるようになります。そのためにも、私たちのテクノロジーをさらに優れたソリューションへと高め、サステナビリティ課題の解決のために活用していただきたいと考えています。
