コンサルティングサービスを受けるまでの経緯
支援前に抱えていた課題
ブライトイノベーションさんの支援を受ける前は、当社および大和ハウスリート投資法人でのサステナビリティの取り組みが十分とは言えず、同業他社や他のリートと比べて遅れている印象がありました。当時は「何をすべきか」が分からず、取り組みが進んでいたスポンサーの大和ハウス工業とも連携できない状況が長く続いていました。
当社を知ったきっかけ
意思決定に迷いが生じていた際、大和ハウス工業よりブライトイノベーションさんの紹介を受けました。2020年当時、J-REITのサステナビリティ活動の評価指標として広く認知されていたGRESB評価は3スターであり、その向上が主要課題となっていました。
その後、CDPから情報開示要請があり、内容把握のため大和ハウス工業サステナビリティ部門へ問い合わせを行いました。同部門担当者より「CDPへの対応は設問数が多く、単独での完結は困難なためコンサルティング会社を活用している」と説明を受け、ブライトイノベーションさんとの連携を開始しました。

コンサルティングサービスを受けた感想
当社が支援した内容
CDP(気候変動)の回答支援から始まり、その一年後にTCFDの開示支援をしていただき、2022年3月にTCFD開示を行いました。
当時、自然関連情報開示への関心が高まり始めており、TNFDも2022年にベータ版フレームワーク(試行版ガイダンス)が公表されていたものの、実際にTNFDに沿った分析やパイロットを進めている企業は、まだ一部の先進的な企業に限られていました。TCFD開示の取り組みは一周ぐらい遅れて開始するような状況でしたので、TNFDは“今度は一周早く取り組みたい”と考え、併せてブライトイノベーションさんの支援を受けました。
TNFD開示支援では、TNFDが推奨する自然関連課題の評価手法であるLEAPアプローチに沿って、自然関連リスクと機会を特定・評価し、最終的に「ガバナンス」・「戦略」・「リスクと影響の管理」・「指標と目標」という開示枠組みに沿って開示をするところまでコンサルティング支援を受けました。
大和ハウス・アセットマネジメント様社内外の変化
J-REIT業界で先行してTNFD対応を行いましたが、なかなか対応が難しいので、すぐに我々の後を追って他リートの開示が進むということには至りませんでした。少し残念ではありますけれども。
大前提としてTNFD開示をすることが目的ではありませんが、開示において目標設定をしています。設定した目標は、保有物件で、自然に関する環境認証について現在の2物件を、5物件まで増やしていくというものです。なかなか難しい目標であるということはわかっていますが、TNFDで得たものについて、引き続き戦略を立てて進めていきたいと考えています。
当社の支援対応
CDP(気候変動)の回答支援で我々のことをよく知ってくださっているブライトイノベーションさんですので、TNFD対応の助言についても非常にスムーズに進みました。TNFDの前から合わせてCDPのサポート実績も現時点で6年間ありますので、その評価も併せて、支援の内容についても大変満足しています。
TNFDについて、そもそも不動産開発をほとんどしていないJ-REITという不動産のセクターにとって、例えば食品業界のように何かを栽培したり、大量の水を使用したりしているわけではなく、物件を運用することがメインとなるため、自然との関わりは多くないかもしれません。TNFDにおける依存と影響においては、まずは可能な範囲で調べましたが、初めはその概念も難しく感じました。
そのアプローチについてブライトイノベーションさんから、リートはもちろん不動産セクターでのTNFDのコンサルティング実績が当時はなかったともお聞きしていたので、お互いに試行錯誤だったかもしれません。2022年当時はTNFDのフレームワークがベータ版しか出ていない時期でしたので、フレームワークが定まらない中で、コンサルティングも受けながら、我々も流動的に対応していたのは面白かったですね。

大和ハウス・アセットマネジメント様の今後の取り組み目標
J-RIETを取り巻く環境は変化しており、財務指標に基づく投資が再び重視されています。一方でリート業界はサステナビリティへの先進的な取り組みにより高い評価を得ており、投資家もその前提に見ています。
社内では、サステナビリティ推進グループが活動を主導し浸透していますが、部署任せの部分もあり、今後さらに啓発も含めて浸透させていく必要があると考えています。
TNFD開示から2年が経ちますが、対応は十分ではないため、現状を改めて確認したいと考えています。TNFDと整合が進むCDPでは2025年に初めて水セキュリティの回答をしました。B-の評価でしたが、回答に取り組んだことは非常に良かったなと感じています。他リートでは、より高い評価のところもありますので、今後は水セキュリティの取り組みも強化していていきます。
